■バイオフィルムとは
【バイオフィルムの性質】バイオフィルムという言葉を聞いたことがありますか?お風呂のパイプや下水管の内側に見られるヌルヌルは、身近なバイオフィルムの例です。
バイオフィルムの特徴は、粘着質な性質が強く簡単には剥がれないことと、抗菌性の薬も透過させないほど強いことです。この様な性質なので物理的に取り除くしか方法がありません。
【歯垢もバイオフィルム】歯の表面についている歯垢もバイオフィルムです。虫歯の原因菌は、お口に入ってきた砂糖を栄養源としてネバネバした物質をつくり歯の表面にしっかり吸着し、それが溜まって厚い膜状(バイオフィルム)になります。
虫歯菌は、この膜に守られて増え続けどんどん酸をつくります。膜の内側は強い酸性となり脱灰(歯のエナメル質から成分のリンやカルシウムが溶け出す反応)が進みます。こうして虫歯は本格化します。
【歯周病もバイオフィルムが始まり】歯周病も細菌による感染症です。歯と歯肉の境目についた歯垢は、歯と歯肉の溝(歯周ポケット)を広げて奥に入り込みバイオフィルムをつくります。この中に強い毒素をだす細菌が繁殖し、周りの歯肉や骨を腐敗させるようになります。歯肉に遮られてご自身では取り除く事が出来ないので、歯の表面のものより深刻です。